今回はクリニカルマイオセラピストになるための最終試験について書きたいと思います。これがめっちゃ難しくて、過去一番ストレスのかかる試験でした。そのことについて書きたいと思います。
試験時間は3時間の実技
普通の試験の場合は筆記が多いですが実技3時間はなかなかないと思います。筆記とは違い、実技は人と人とのその場での対応になるのでそれが一番大変かつめちゃくちゃストレスでした。試験後の疲労感は半端なかったです。3時間の実技って何やるの、長すぎって思いますが説明していきたいと思います。
試験は30分✖️6部構成
試験は6つのステーションから構成され、第1ステーションは、主観的な情報のみのケーススタディ。第2ステーションは暫定診断名と2つの鑑別診断名それをなぜそう思い、どうやって診断から外すのか。red、yellow、blueとblackフラッグを特定する。またどの結果判定法を使うのかまで答える必要があります。第3ステーションは第2ステーションであげた診断をテストを使って診断に入れるか外すのか、どういう目的でやるか説明しながら実技します。第4ステーションは客観的な指標のケーススタディを読み、そこで自分の暫定診断を変えることもできます。第5ステーションは、MT(徒手)を三つ選び、なぜこの徒手をするのか、どのような効果を期待するかを説明しながら実技します。そして第6ステーションでは、運動療法を2つ選びそこからどう発展、負荷を挙げるのかを選んだ2つの種目に対し2つずつあげて、そこに対する理由づけ運動療法の目的などを説明します。
これ聞いてどうですか? もうストレスです。実際、大学時代相当勉強してめちゃくちゃ自信あったんですけど、それでも大変でした。何が大変って理由づけ、全てにおいてClinical reasoningとEvidence-based。普段なんとなくやっていて、実際に研究されているかわからずなんとなく正当化、理由づけしていることって多くないですか? そこを突かれた時マジで焦るし、しかも最終試験でなんてストレスレベルバク上がりです。
合格率は50%以下!?
長く難しいこの最終試験。実際に去年受けた人6人のうち受かったのは2人、今年は12人受けて結果6人は再試験を受けてその後どうなったかは聞きにくくて聞いてません。知識量とどれだけ論文を読んだかが大事になります。これは1日や1週間ではできないので、日々の積み重ねが必要です。
試験当日
初めのステーションは主観的な部分のみのケーススタディで、個人作業になります。ケーススタディを読み、自分の中の暫定と鑑別診断を決め、どうしてそう思うか、どうなれば診断から外れるのかを考えます。またどの結果判定法を使い、フラッグスの特定、どのテストをして自分の診断を証明し又診断から外すかを30分で準備します。
ここで問題になるのはどの部位、症状のケーススタディをやるのか。
本試験の前の模擬試験で頸椎のヘルニアでMyotome、Dermatomeの症状が出ていたことと神経系のテスト、Reflexes, myotome, Dermatome, babinskiなどは必須だろうと予想していたので神経根の勉強、又肩関節と膝関節を中心にしていました。
緊張しながら席に座りケーススタディを貰って、、、終わった。。。と思いました。
ケーススタディをまとめると40歳男性で2週間前にゴルフでダフってからの尺骨側の手の痺れ、仕事は会社員で株もやる、BMIが確か27で、お酒とタバコ、ストレスとかはなし、過去に胃潰瘍ありとかだった気がします。
ここで、暫定と鑑別診断名とフラッグス、どうテストとエビデンス使って自分の思う診断名の理由。まではまあいけるでしょう。僕の心配は徒手と運動療法。15分くらいはそこばっかり考えてました。30分が10分くらいに感じるくらいのストレスと仕事量でした。
そこから第2、3ステーションはそれぞれスーパーバイザーが質問責めです。例えば、痛みに影響している要因、なぜ痛みを感じるか、怪我の回復ステージ、尺骨神経のアナトミー、胃潰瘍はどう関係しているかなど。
第4ステーションは客観的な指標のみの情報。ここで自分の診断名を変えることもできますが、自分は変えずそのままいきました。もう正直ここの30分はその前のストレスで思考停止でした。
そして第5、第6ステーションは又別のスーパバイザーの前で選んだ徒手の理由、それを通じて何をしているか、もちろん触っている場所とやっていることがあっているのか、運動療法もセットや回数などなぜその設定か、どうやって強度をあげるかなど全て説明しながら、スーパーバイザーからの「なぜ」にも答えていきます。
最後のステーションが終わった時にスーパーバイザに『See you next week』って言いました。再試験でまた会おうって意味です。笑 それくらい自分の中で求められていると思うレベルと自分のレベルと差を感じたからです。
2日後にスーパーバイザーの一人から、「I haven’t told anyone but you did exceptionally well, so well done」と言われ結果発表の前に一安心したのを覚えています。
大学生活と最終試験大変ですが、気になる方は調べてみてください。クリニカルマイオとは?
また自分のしていることがもっと多くの人に広まると嬉しいと思っています。
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